大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問140 (情報関係基礎(第2問) 問4)
問題文
次の文章を読み、空欄( エ )に入れるのに最も適当なものを、後の解答群のうちから一つ選べ。
文字の並びを逆順にしても元と同じになる文字列を回文という。例えば、「えとをとえ」や「ようかんかうよ」は回文であるが、( ア )は回文ではない。ここでは文字の並びのみに注目し、読み方や意味は考えない。
小池さんは常々世の中には回文ではない文字列も存在することを残念に思っていた。しかし、幸いなことに長さ1の文字列は回文なので、どんな文字列も回文を連結して作れることに気付いた。その際、連結する回文の数が少ない方がより幸せに感じられたため、ある文字列を作るために連結する最も少ない回文の数でその文字列の長さを割った値を、その文字列の幸(さいわ)いさと呼ぶことにした。例えば、長さ6の文字列「こしたんたん」は
・「こ・し・た・ん・た・ん」の6つの回文の連結、または
・「こ・し・たんた・ん」もしくは「こ・し・た・んたん」の4つの回文の連結で作れ、4つが最も少ないため幸いさは6/4=1.5である。同様に、長さ8の文字列「とらのこのこのこ」の幸いさは( イ )である。長さnの文字列の幸いさは、それ自身回文であるときに最も大きく( ウ )となり、文字列中に長さ1の回文しか現れないときに最も小さく( エ )となる。
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問題
大学入学共通テスト(数学)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問140(情報関係基礎(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章を読み、空欄( エ )に入れるのに最も適当なものを、後の解答群のうちから一つ選べ。
文字の並びを逆順にしても元と同じになる文字列を回文という。例えば、「えとをとえ」や「ようかんかうよ」は回文であるが、( ア )は回文ではない。ここでは文字の並びのみに注目し、読み方や意味は考えない。
小池さんは常々世の中には回文ではない文字列も存在することを残念に思っていた。しかし、幸いなことに長さ1の文字列は回文なので、どんな文字列も回文を連結して作れることに気付いた。その際、連結する回文の数が少ない方がより幸せに感じられたため、ある文字列を作るために連結する最も少ない回文の数でその文字列の長さを割った値を、その文字列の幸(さいわ)いさと呼ぶことにした。例えば、長さ6の文字列「こしたんたん」は
・「こ・し・た・ん・た・ん」の6つの回文の連結、または
・「こ・し・たんた・ん」もしくは「こ・し・た・んたん」の4つの回文の連結で作れ、4つが最も少ないため幸いさは6/4=1.5である。同様に、長さ8の文字列「とらのこのこのこ」の幸いさは( イ )である。長さnの文字列の幸いさは、それ自身回文であるときに最も大きく( ウ )となり、文字列中に長さ1の回文しか現れないときに最も小さく( エ )となる。
- 0
- 1
- 1/n
- n/2
- n
- n(n−1)/2
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この過去問の解説 (1件)
01
正解は「1」です。
「幸いさ」は以下のように求めます。
幸いさ=(ある文字列の長さ)÷(その文字列を作るために連結する最も少ない回文の数)
言い換えると、
幸いさ=(ある文字列の文字数)÷(その文字列の中で部分的に回文を作ったときの、最も少ない回文の数)
問題文の「文字列中に長さ1の回文しか現れないとき」とは、たとえば「あいうえお」のように1文字ずつの回文を連結しているということです。
「あいうえお」の幸いさは5/5=1です。
つまり、長さnの文字列の幸いさの最小はn/n=1です。
不適切です。回文の最少の個数をxとおくと、幸いさの式は0=n/xになります。
この式が成り立つxは存在しません。
適切です。回文の最少の個数をxとおくと、幸いさの式は1=n/xになり、x=nです。
つまり、回文の最少の個数は文字列の文字数と等しく、1文字ずつの回文を連結しているということになります。
不適切です。回文の最少の個数をxとおくと、幸いさの式は 1/n=n/xになり、x=nの2乗です。
・n=1の場合
x=1なので、回文の最少の個数は文字列の文字数(1文字)と等しく、1文字の回文であるこの場合のみ解答に当てはまります。
・nが2以上の場合
xがnより大きくなりますが、回文の個数が文字列の文字数を上回ることはないので解答に当てはまりません。
不適切です。回文の最少の個数をxとおくと、幸いさの式は n/2=n/xになり、x=2です。
つまり、2個の回文を連結している文字列ということになります。
不適切です。回文の最少の個数をxとおくと、幸いさの式は n=n/xになり、x=1です。
つまり、文字列自体が回文1個で完成しているということになります。
不適切です。回文の最少の個数をxとおくと、幸いさの式はn(n−1)/2=n/xになり、x=2/(n−1)です。
・n=1の場合
分子が0になり、式が成り立たないので解答に当てはまりません。
・n=2の場合
x=2なので、回文の最少の個数は文字列の文字数と等しく、1文字ずつの回文を連結しており、この場合のみ解答に当てはまります。
・n=3の場合
x=1なので、文字列自体が回文1個で完成しているため解答に当てはまりません。
・nが4以上の場合
xが1より小さくなりますが、回文の個数が1未満になることはないので解答に当てはまりません。
1文字ずつの回文でしか連結できないとき、幸いさは最も小さくなります。
「長さn」のような変数が出てきたときは、具体的な数字を試しに入れてみると分かりやすいです。
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