大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問20 (数学Ⅰ・数学A(第2問) 問8)
問題文
〔1〕p,qを実数とする。
花子さんと太郎さんは、次の二つの2次方程式について考えている。
x2+px+q=0・・・・・①
x2+qx+p=0・・・・・②
①または②を満たす実数xの個数をnとおく。
(2)p=-6のとき、n=3になる場合を考える。
花子:例えば、①と②をともに満たす実数xがあるときはn=3になりそうだね。
太郎:それをαとしたら、α2-6α+q=0とα2+qα-6=0が成り立つよ。
花子:なるほど。それならば、α2を消去すれば、αの値が求められそうだね。
太郎:確かにαの値が求まるけど、実際にn=3となっているかどうかの確認が必要だね。
花子:これ以外にもn=3となる場合がありそうだね。
n=3となるqの値は
q=( ウ ),( エ )
である。ただし、( ウ )<( エ )とする。
(4)( ウ )<q<( エ )とする。全体集合Uを実数全体の集合とし、Uの部分集合A,Bを
A={x|x2-6x+q<0}
B={x|x2+qx-6<0}
とする。Uの部分集合Xに対し、Xの補集合をXと表す。このとき、次のことが成り立つ。
・x∈Aは、x∈Bであるための( キ )。
・x∈Bは、x∈Aであるための( ク )。
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問題
大学入学共通テスト(数学)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問20(数学Ⅰ・数学A(第2問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
〔1〕p,qを実数とする。
花子さんと太郎さんは、次の二つの2次方程式について考えている。
x2+px+q=0・・・・・①
x2+qx+p=0・・・・・②
①または②を満たす実数xの個数をnとおく。
(2)p=-6のとき、n=3になる場合を考える。
花子:例えば、①と②をともに満たす実数xがあるときはn=3になりそうだね。
太郎:それをαとしたら、α2-6α+q=0とα2+qα-6=0が成り立つよ。
花子:なるほど。それならば、α2を消去すれば、αの値が求められそうだね。
太郎:確かにαの値が求まるけど、実際にn=3となっているかどうかの確認が必要だね。
花子:これ以外にもn=3となる場合がありそうだね。
n=3となるqの値は
q=( ウ ),( エ )
である。ただし、( ウ )<( エ )とする。
(4)( ウ )<q<( エ )とする。全体集合Uを実数全体の集合とし、Uの部分集合A,Bを
A={x|x2-6x+q<0}
B={x|x2+qx-6<0}
とする。Uの部分集合Xに対し、Xの補集合をXと表す。このとき、次のことが成り立つ。
・x∈Aは、x∈Bであるための( キ )。
・x∈Bは、x∈Aであるための( ク )。
- 必要条件であるが、十分条件ではない
- 十分条件であるが、必要条件ではない
- 必要十分条件である
- 必要条件でも十分条件でもない
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この過去問の解説 (1件)
01
文意にあるように(α2-6α+q)ー(α2+qα-6)=0
すると
-(6+q)α+(6+q)=0
↔(6+q)(-α+1)=0
よってq=-6もしくはα=1のとき成立します。
(ⅰ)q=-6のとき
方程式①、②は同じ方程式になるためn≠3です。
(ⅱ)α=1のとき
α2-6α+q=0より
12-6・1+q=0
↔q=5
このとき方程式①、②は以下のようになります。
x2-6x+5=0・・・①'↔(x-5)(x-1)=0↔x=1,5
x2+5x-6=0・・・②'↔(x+6)(x-1)=0↔x=-6,1
従ってn=3となることが分かります。
今回の花子さんたちの会話では、方程式①、②に共通解がある場合の話であったが、問1〔1〕(1)のように、片方の方程式が重解を持つ場合も考慮する必要があります。
(ⅲ)方程式①が重解を持つ場合
x2-6x+q=0
↔(x-3)2+q-9=0
↔q-9=0
↔q=9
このとき方程式②は
x2+9x-6=0
↔x=(-9±√105)/2
従ってn=3となることが分かります。
(ⅳ)方程式②が重解を持つ場合
x2+qx-6=0
定数項が負になるような重解は存在しないため、不適です。
従ってウ<エより
q=5,9となります。
q=5及びq=9のとき図示すると
となりxについて範囲を記載すると下図のようになります。
従って
x∈Aならば∈B、x∈Bならば∈Aのどちらも偽であるため、必要条件でも十分条件でもない。
x∈Bならば∈Aバーは真だが、x∈Aバーならば∈Bは偽であるため、十分条件であるが、必要条件ではない。
不正解です。
正解です。
不正解です。
不正解です。
必要条件・十分条件と集合の関係性について復習しておくことが大事です。
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