大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問36 (数学Ⅰ・数学A(第4問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(数学)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問36(数学Ⅰ・数学A(第4問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

色のついた長方形を並べて正方形や長方形を作ることを考える。色のついた長方形は、向きを変えずにすき間なく並べることとし、色のついた長方形は十分(じゅうぶん)あるものとする。

(1)横の長さが462で縦の長さが110である赤い長方形を、図1のように並べて正方形や長方形を作ることを考える。
462と110の両方を割り切る素数のうち最大のものは( アイ )である。
赤い長方形を並べて作ることができる正方形のうち、辺の長さが最小であるものは、一辺の長さが( ウエオカ )のものである。
また、赤い長方形を並べて正方形ではない長方形を作るとき、横の長さと縦の長さの差の絶対値が最小になるのは、462の約数と110の約数を考えると、差の絶対値が( キク )になるときであることがわかる。
縦の長さが横の長さより( キク )長い長方形のうち、横の長さが最小であるものは、横の長さが( ケコサシ )のものである。

( ケコサシ )にあてはまるものを次のうちから1つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

前の問題(問35)で,( キク )が22であることを求めています。

 

x,yを自然数として,赤い長方形を横にx個,縦にy個並べて長方形を作るとします。

横の長さは462x,縦の長さは110yとなりますから,その差は

462x-110y=22(21x-5y)

となります。

また,正方形ではない長方形を作るときですから,横の長さと縦の長さの差は0ではありません。すなわち,

21x-5y≠0

さらに,x=1,y=4のとき21x-5y=1 となりますから,21x-5yの絶対値の最小値は1です。

したがって,横の長さと縦の長さの差22(21x-5y)の絶対値が最小になるのは,差の絶対値が22になるときです。

 

本問では,このxとyを用いて解いていきます。

縦の長さが横の長さより22長い長方形なので,

110y-462x=22

両辺をー22で割って 21x-5y=-1 ……①

①を満たす自然数x,yの組のうち,xが最小であるものを考えていきます。

(x,y)=(-1,-4)は等式①を満たします。すなわち,

21×(-1)-5×(-4)=-1 ……②

①,②を辺々引いて

21(x+1)-5(y+4)=0

21(x+1)=5(y+4)

左辺は21の倍数,右辺は5の倍数で,両辺は等しいので,両辺は21と5の公倍数です。

21と5が互いに素であることから,21と5の公倍数は,整数kを用いて

21×5k

と表すことができます。よって

21(x+1)=5(y+4)=21×5k

21(x+1)=21×5k , 5(y+4)=21×5k

x+1=5k , y+4=21k

すなわち

x=5k-1 , y=21k―4 ……③

③において,k=1 のときx,yともに正で最小になります。

このとき x=5×1-1=4

横の長さは 462×4=1848

選択肢4. 1848

正解です。

まとめ

不定方程式を変形して,xとyをそれぞれkの式で表す解法は,過去の共通テストでもしばしば出題されています。解き方,考え方をしっかり復習しておきましよう。

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02

問題の意味を正しく読み取りましょう。誘導にうまく乗って前問の式を用いましょう。

まとめ

前問より、|21a-5b|=1となる場合が、横と縦の差が22となります。今、横の長さが462a、縦の長さが110bであり、題意を満たすのは

462a-110b=-22、つまり21a-5b=-1を満たすときです。

よってこのときのa、bを求めればよく、a=4、b=17となります。

よって、このときの横の長さは、

462×4=1848となります。

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