大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問33 (数学Ⅰ・数学A(第3問) 問10)

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問題

大学入学共通テスト(数学)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問33(数学Ⅰ・数学A(第3問) 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

箱の中にカードが2枚以上入っており、それぞれのカードにはアルファベットが1文字だけ書かれている。この箱の中からカードを1枚取り出し、書かれているアルファベットを確認してからもとに戻すという試行を繰り返し行う。

(2)箱の中に[A]、[B][C]のカードが1枚ずつ全部で3枚入っている場合を考える。
以下では、3以上の自然数nに対し、n回目の試行で初めてA、B、Cがそろうとは、n回の試行で[A]、[B][C]のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ[A]、[B][C]のうちいずれか1枚がn回目の試行で初めて取り出されることを意味する。

(ⅰ)3回目の試行で初めてA、B、Cがそろう取り出し方は( ク )通りある。よって、3回目の試行で初めてA、B、Cがそろう確率は( ク )/33である。

(3)箱の中に[A]、[B]、[C]、[D]のカードが1枚ずつ全部で4枚入っている場合を考える。
以下では、6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろうとは、6回の試行で[A]、[B]、[C]、[D]のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ、[A]、[B]、[C]、[D]のうちいずれか1枚が6回目の試行で初めて取り出されることを意味する。
また、3以上5以下の自然数nに対し、6回の試行のうちn回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろうとは、6回の試行のうち1回目からn回目の試行で、[A]、[B]、[C]のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、[D]は1回も取り出されず、かつ、[A]、[B]、[C]のうちいずれか1枚がn回目の試行で初めて取り出されることを意味する。6回の試行のうちn回目の試行で初めてB、C、Dだけがそろうなども同様に定める。

太郎さんと花子さんは、6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろう確率について考えている。

太郎:例えば、5回目までに[A]、[B]、[C]のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ6回目に初めて[D]が取り出される場合を考えたら計算できそうだね。
花子:それなら、初めてA、B、Cだけがそろうのが、3回目のとき、4回目のとき、5回目のときで分けて考えてみてはどうかな。

6回の試行のうち3回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろう取り出し方が( ク )通りであることに注意すると、「6回の試行のうち3回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めて[D]が取り出される」取り出し方は( スセ )通りあることがわかる。
同じように考えると、「6回の試行のうち4回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めて[D]が取り出される」取り出し方は( ソタ )通りあることもわかる。
以上のように考えることにより、6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろう確率は( チツ )/( テトナ )であることがわかる。

( チツ )/( テトナ )にあてはまるものを1つ選べ。
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  • 75/511
  • 75/512
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この過去問の解説 (1件)

01

6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろう確率とは5回目までにいずれか3種類がそろい、6回目に残りの1種類が初めて出る」という事象の確率を意味します。

選択肢3. 75/512

5回目までにどのアルファベットのカードがでるかは4C3=4通り考えられます。
この4パターンは5回目までにD以外のどのアルファベットが出ていても起こる場合の数は同じであるため、「5回目までに{A,B,C}がそろい、6回目にDが初めて出る」場合の数を求め、それを4倍します。

(i)3回目で初めてA,B,Cがそろい、6回目にDが出る場合
これは「3回目で初ABC、4,5回目はABC、6回目はD」ということです。

 

「6回の試行のうち3回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めてDが取り出される」取り出し方を求めます。

(i)1回目から3回目まで
「3回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろう」
これはA,B,Cの順列で求められるので6通りです。

(ii)4回目と5回目
「6回目で初めてDが取り出される」ので、この2回の試行ではDは出てはいけません。
また、「A、B、Cだけがそろう」状況なので、出るカードはA、B、Cのいずれかです。
4回目に出るカードはA,B,Cの3通り。
5回目に出るカードもA,B,Cの3通り。
よって、この部分の取り出し方は3*3=9通りです。

(iii)6回目
「初めてDが取り出される」ので、Dの1通りです。

(i)~(iii)より
6*9*1=54通り

 


(ii)4回目で初めてA,B,Cがそろい、6回目にDが出る場合
これは「4回目で初ABC、5回目はABC、6回目はD」ということで、54通りです。


(i)4回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろう場合
これは、「4回目に出るカードが、1〜3回目には一度も出ていない種類である」ということです。

例えば、「4回目にCが初めて出る」場合を考えます。
このとき、1〜3回目はAとBの2種類だけで構成されている必要があります。
A,Bの2種類で3回の試行を行う場合の数は23=8通りです。
しかし、「Aのみ」のみと「Bのみ」は条件を満たさないため、
8-2=6通り。

「4回目にBが初めて出る」場合も同様に6通り、「4回目にAが初めて出る」場合も同様に6通りあるため、合計は6*3=18通りとなります。

(ii)**5回目**
6回目に初めてDが出るので、A,B,Cの3通りです。

(iii)**6回目**
初めてDが出るので、Dの1通りです。

(i)~(iii)より
18*3*1=54通り

 

(iii)5回目で初めてA,B,Cがそろい、6回目にDが出る場合
1〜5回目で初めてA,B,Cがそろう場合の数を求めます。
「5回目に初めてCが出る」とすると、1〜4回目はA,Bのみ(Aだけ、Bだけは除く)となります。
その場合の数は、(24-2)=14通り。
初めて出るのがA,B,Cの3パターンあるので、14*3=42通りです。
そして、6回目にDが出るのは1通りなので、42*1=42通りとなります。

(i),(ii),(iii)を合計すると、「5回目までに{A,B,C}がそろい、6回目にDが初めて出る」場合の数は、
54+54+42=150通り
となります。

これが4パターンあるので、6回目で初めて4種類がそろう場合の数の合計は、
150*4=600通り
です。

最後に確率を計算します。
全事象は、4枚のカードで6回の試行を行うので、
46=4096通り
です。

よって、求める確率は、
600/4096=75/512
となります。

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