大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問49 (数学Ⅰ・数学A(第4問) 問5)

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問題

大学入学共通テスト(数学)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問49(数学Ⅰ・数学A(第4問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

以下( オ )・( カ )に当てはまる組み合わせとして正しいものを選べ。

(1)整数kが0≦k<5を満たすとする。77k=5✕15k+2kに注意すると、77kを5で割った余りが1となるのはk=( ア )のときである。

(2)三つの整数k、l、mが

0≦k<5、0≦l<7、0≦m<11

を満たすとする。このとき

(k/5)+(l/7)+(m/11)−(1/385)  ・・・・・・①

が整数となるk、l、mを求めよう。

①の値が整数のとき、その値をnとすると

(k/5)+(l/7)+(m/11)=(1/385)+n  ・・・・・・②

となる。②の両辺に385を掛けると

77k+55l+35m=1+385n  ・・・・・・③

となる。これより

77k=5(−11l−7m+77n)+1

となることから、77kを5で割った余りは1なのでk=( ア )である。

同様にして

55l=7(−11k−5m+55n)+1

および

35m=11(−7k−5l+35n)+1

であることに注意すると、l=( イ )およびm=( ウ )が得られる。
なお、k=( ア )、l=( イ )、m=( ウ )を③に代入するとn=2であることがわかる。

(3)三つの整数x、y、zが

0≦x<5、0≦y<7、0≦z<11

を満たすとする。次の形の整数

77✕( ア )✕x+55✕( イ )✕y+35✕( ウ )✕z

を5、7、11で割った余りがそれぞれ2、4、5であるとする。このとき、x、y、zを求めよう。77✕( ア )✕xを5で割った余りが2であることからx=( エ )となる。同様にしてy=( オ )、z=( カ )となる。
x、y、zを上で求めた値として、整数pを

p=77✕( ア )✕x+55✕( イ )✕y+35✕( ウ )✕z

で定める。このとき、5、7、11で割った余りがそれぞれ2、4、5である整数Mは、ある整数rを用いてM=p+385rと表すことができる。
  • オ:1  カ:2
  • オ:2  カ:3
  • オ:3  カ:4
  • オ:4  カ:5

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この過去問の解説 (2件)

01

前問までより、(ア)、(イ)、(ウ)の値はそれぞれ 3、6、6 です。

0≦x<5、0≦y<7、0≦z<11 を満たす3つの整数 x、y、z についての式を

 A=77×3×x+55×6×y+35×6×z

とおくと、77×3×x+35×6×z は7の倍数なので、

Aを7で割った余りは、55×6×y を7で割った余りと同じです。

ここで、 

55×6×y=330y

=329y+y

=47×7×y+y

より、329yは7の倍数なので、55×6×y を7で割った余りはyと同じ、すなわちAを7で割った余りはyになります。

一方、Aを7で割った余りは4なので、y=4 となります。

 

次に、A=77×3×x+55×6×y+35×6×z について、77×3×x+55×6×y は11の倍数なので、Aを11で割った余りは35×6×z を11で割った余りと同じです。

さらに、

35×6×z=210z

=209z+z

=19×11z+z

 で、209z は11の倍数なので、35×6×z を11で割った余りはzと同じ、すなわちAを11で割った余りはzになります。一方、Aを11で割った余りは5なので、z=5 となります。

よって、解答欄(オ)には「4」、解答欄(カ)には「5」の選択肢の番号が入ります。

 

さらに、A=77×3×x+55×6×y+35×6×z で、x、y、z にこれまで求めた値を代入した式を

 p=77×3×2+55×6×4+35×6×5  

と定めます。

ここで、5、7、11 で割った余りがそれぞれ2、4、5 となる整数をMとするとき、pを5、7、11 で割った余りはそれぞれ2、4、5 なので、pは整数Mの条件を満たしています。

さらに、整数Mの条件を満たす整数をqとするとき、qも5、7、11 で割った余りはそれぞれ2、4、5 となります。

ここで、pとqの差をd、すなわち d=q-p とするとき、pとqは共に5で割った余りが2なので、p-q は5の倍数、つまりdは5の倍数です。同じく、pとqは共に7で割った余りが4なので、dは7の倍数です。さらに、pとqは共に11で割った余りが5なので、dは11の倍数です。

よって、dは5、7、11の倍数となり、5、7、11の最小公倍数である385の倍数になります。よって、d=385r(rは整数)と表すことができます。よって、

q-p=385r

q=p+385r (rは整数)です。

よって、5、7、11 で割った余りがそれぞれ2、4、5 となる整数をMは、整数rを用いて

 M=p+385r と表すことができます。

まとめ

前問と同様の方法で解くことができます。

さらに、「5、7、11 で割った余りがそれぞれ2、4、5 となる整数Mは、整数rを用いて M=p+385r と表すことができる」という点についての説明を追加しておいたので、興味のある場合は参考にしてください

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02

前問エと同様に考えます。

 

前問より、ア:3、イ:6、ウ:6です。

77✕( ア )✕x+55✕( イ )✕y+35✕( ウ )✕z

にそれぞれの値を代入すると次のようになります。

77✕3✕x+55✕6✕y+35✕6✕z・・・(*)

 

問題文より、(*)を7、11で割った余りはそれぞれ4、5です。

(*)を7で割るとき、77✕3✕xと35✕6✕zの余りはいずれも0になります。

(*)を11で割るとき、77✕3✕xと55✕6✕yの余りはいずれも0になります。

 

【オについて】

55✕6✕yを7で割った余りが(*)を割った余りに対応します。

前問より、55✕6を7で割った余りは1なので、yを7で割った余りが、55✕6✕yを7で割った余り、ひいては(*)を7で割った余りに対応します。

0≦y<7の範囲で、7で割ると4余るのはy=4のときです。(オ:4)

 

【カについて】

35✕6✕zを11で割った余りが(*)を割った余りに対応します。

前問より、35✕6を11で割った余りは1なので、zを11で割った余りが、55✕6✕yを11で割った余り、ひいては(*)を11で割った余りに対応します。

0≦y<11の範囲で、7で割ると5余るのはz=5のときです。(カ:5)

 

以上より、答えはオ:4、カ:5が正解です。

選択肢1. オ:1  カ:2

不正解です。

選択肢2. オ:2  カ:3

不正解です。

選択肢3. オ:3  カ:4

不正解です。

選択肢4. オ:4  カ:5

正解です。

まとめ

問題文の誘導にしっかり乗り、情報を整理して解きましょう。

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