大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問17 (数学Ⅰ・数学A(第2問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(数学)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問17(数学Ⅰ・数学A(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

〔1〕太郎さんは、総務省が公表している2020年の家計調査の結果を用いて、地域による食文化の違いについて考えている。家計調査における調査地点は、都道府県庁所在市および政令指定都市(都道府県庁所在市を除く)であり、合計52市である。家計調査の結果の中でも、スーパーマーケットなどで販売されている調理食品の「二人以上の世帯の1世帯当たり年間支出金額(以下、支出金額、単位は円)」を分析することにした。以下においては、52市の調理食品の支出金額をデータとして用いる。
太郎さんは調理食品として、最初にうなぎのかば焼き(以下、かば焼き)に着目し、図1のように52市におけるかば焼きの支出金額のヒストグラムを作成した。ただし、ヒストグラムの各階級の区間は、左側の数値を含み、右側の数値を含まない。
なお、以下の図や表については、総務省のWebページをもとに作成している。

(2)太郎さんは、東西での地域による食文化の違いを調べるために、52市を東側の地域E(19市)と西側の地域W(33市)の二つに分けて考えることにした。

(ⅰ)地域Eと地域Wについて、かば焼きの支出金額の箱ひげ図を、図2、図3のようにそれぞれ作成した。

かば焼きの支出金額について、図2と図3から読み取れることとして、次のうち、正しいものは( エ )である。

( エ )にあてはまるものを次のうちから1つ選べ。
問題文の画像
  • 地域Eにおいて、小さい方から5番目は2000以下である。

  • 地域Eと地域Wの範囲は等しい。
  • 中央値は、地域Eより地域Wの方が大きい。
  • 2600未満の市の割合は、地域Eより地域Wの方が大きい。

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この過去問の解説 (1件)

01

箱ひげ図は,下の図のように最大値・最小値と四分位数を視覚的に表現する図です。

 

 

また,

 

範囲最大値最小値,

四分位範囲第3四分位数第1四分位数

 

ですから,範囲と四分位範囲も,

箱ひげ図から読み取ることができます。

選択肢1.

地域Eにおいて、小さい方から5番目は2000以下である。

誤りです。

地域Eは19市ですから,中央値(第2四分位数)は

金額の小さい方から10番目の数値となります。

よって第1四分位数は,小さい方から

1番目,2番目,……,9番目

の中央値,すなわち小さい方から5番目です。

つまり,問題で問われている「小さい方から5番目」とは,

第1四分位数のことです。

箱ひげ図を見ると,地域Eの第1四分位数は,

2000の目盛り(1800と2200の間の線)よりも

上にあることがわかります。

したがって,この選択肢は誤りです。

選択肢2. 地域Eと地域Wの範囲は等しい。

誤りです。

箱ひげ図を見比べると,明らかに

地域Wの範囲の方が地域Eの範囲よりも

大きいことがわかります。

したがって,この選択肢は誤りです。

選択肢3. 中央値は、地域Eより地域Wの方が大きい。

正解です。

箱ひげ図を見比べると,

地域Eの中央値は2600より小さく,

地域Wの中央値は2600以上です。

したがって,この選択肢は正解です。

選択肢4. 2600未満の市の割合は、地域Eより地域Wの方が大きい。

誤りです。

地域Eでは中央値の市も含めて過半数の市が2600未満で

あるため,その割合は50%より大きくなります。

一方地域Wは33市なので,小さい方から17番目の数値が

中央値となります。

この中央値の市も含めて過半数の市が2600以上で

あるため,2600未満の市は半数未満です。

すなわち,地域Wは2600未満の市の割合は50%未満です。

したがって,この選択肢は誤りです。

まとめ

箱ひげ図の問題では,四分位数がどのように定義されているかを

しっかり理解した上で考えていきましょう。

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