大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和7年度(2025年度)追・試験
問37 (数学Ⅰ・数学A(第4問) 問7)

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問題

大学入学共通テスト(数学)試験 令和7年度(2025年度)追・試験 問37(数学Ⅰ・数学A(第4問) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

箱の中に、1から6までの自然数が一つずつ書かれた6枚のカードが入っている。ただし、異なるカードには異なる自然数が書かれている。
次の試行Aと試行Bを考える。

試行A
箱の中から2枚のカードを同時に取り出し、書かれている自然数を確認してからもとに戻す。

試行B
箱の中から1枚のカードを取り出し、書かれている自然数を確認してからもとに戻す。

カードを2枚取り出す方法は、試行Aを1回行うことと、試行Bを2回行うことの二つあり、この二つの場合について、花子さんと太郎さんは話をしている。

花子:二人が別々に、試行Aを1回ずつ行う場合を考えてみよう。
太郎:例えば、花子さんが取り出したカードに自然数1、2が書かれていて、私が取り出したカードに自然数2、3が書かれていたら、二人が1個の共通の自然数2を取り出したことになるね。
花子:一般に、二人が取り出す共通の自然数が何個であるときが最も起こりやすいのかな。
太郎:試行Bを2回行う場合と比べてみるとどうなるのかな。

(1)花子さんと太郎さんが別々に、試行Aを1回ずつ行う場合を考える。

(ⅱ)花子さんが取り出した2枚のカードに書かれた自然数だけを要素にもつ集合をEとし、太郎さんが取り出した2枚のカードに書かれた自然数だけを要素にもつ集合をFとする。
例えば、花子さんが取り出した2枚のカードに書かれた自然数が5と6であるとき、E={5,6}である。
以下、集合E∩Fの要素がないという事象をA0とし、集合E∩Fの要素の個数が1個、2個であるという事象をそれぞれA1,A2とする。

(2)花子さんと太郎さんが別々に、試行Bを2回ずつ行う場合を考える。
花子さんが取り出した2枚のカードに書かれた自然数だけを要素にもつ集合をGとし、太郎さんが取り出した2枚のカードに書かれた自然数だけを要素にもつ集合をHとする。
例えば、花子さんが取り出した2枚のカードに書かれた自然数がどちらも6であるとき、G={6}である。
以下、集合G∩Hの要素がないという事象をB0とし、集合G∩Hの要素の個数が1個、2個であるという事象をそれぞれB1、B2とする。

(3)(1)で定めた事象A0,A1,A2が起こる確率P(A0),P(A1),P(A2)のうち、最大のものは( ナ )である。
また、(2)で定めた事象B0,B1,B2が起こる確率P(B0)、P(B1)、P(B2)のうち、最大のものは( ニ )である。

( ナ ),( ニ )にあてはまるものを一つ選べ。
  • ナ:P(A0)  ニ:P(B0
  • ナ:P(A1)  ニ:P(B0
  • ナ:P(A2)  ニ:P(B1
  • ナ:P(A0)  ニ:P(B1
  • ナ:P(A1)  ニ:P(B2
  • ナ:P(A2)  ニ:P(B2

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この過去問の解説 (3件)

01

事象A0が起きる確率:設問(カ)(キ)より 2/5 (=6/15)
事象A2が起きる確率:設問(ウ)~(オ)より 1/15
事象A1 は設問で未計算ですが、
起こり得る事象が 3 つしかないので A1 が起きる確率は
1- 2/5-1/15 =(15 - 6 - 1) = 8/15
よって、これら3つの確率のうち最大のものは A1 が起きる確率であり、問題文の記号では P(A1) です。

 

B0, B1, B2 も同様に考える事ができます。
事象B0が起きる確率:設問(シ)~(ト)より35/72 (= 105/216)
事象B2が起きる確率:設問(ク)~(サ)より 5/108 (= 10/216) 
事象B1 は設問で未計算ですが、
起こり得る事象が 3 つしかないので B1 が起きる確率は
1 - 35/72 - 5/108 = (216 - 105 -10)/216 = 101/216
よって、これら3つの確率のうち最大のものは B0 が起きる確率であり、問題文の記号では P(B0) です。

 

以上から、
ナ:P(A1)  ニ:P(B0)  の組み合わせの選択肢が本設問の解答となります。

 

(ウ)~(オ)

起こり得る全ての場合の数は、6C26C2 (=152=225) 通りです。
事象 A2 が起きる時とは、
例えば最初に (1, 2) の組み合わせで、次も同じ(1, 2) の組み合わせの場合であり、
1回の試行での組み合わせの数に等しいものとなります。
よって、事象A2が起きる確率は 6C2/(6C2)2 = 1/6C2 = 1/15

 

設問(カ)(キ)

「事象A0」に相当する「集合E∩Fの要素がない」場合とは、

1回目に取り出した2枚と、2回目で取り出した2枚に共通の番号(問題文の「自然数」)が1つもない事を指します。


したがって事象A0 が起きる場合とは、
例えば最初の6枚から2枚取り出したものが (1, 2) の組み合わせで、

次の試行では同じものが1つも出てはいけないので4枚のカードの組み合わせである場合です。

そのような場合の数は 6C24C2 通りです。
 

他方、設問(ウ)~(オ)でも見たように、全ての起こり得る場合の数は(6C2)2通りです。
よって、事象A0が起きる確率は
6C24C2/(6C2)2 = 4C2/6C2 = (4・3/2・1) / 15 = 6/15 = 2/5 となります。

 

設問(ク)~(サ)

事象B2 すなわち「集合G∩Hの要素が2個である」という事は、
まず最初の2回(「花子さんが取り出す2枚のカード」)においては、

同じ番号のカードが続けて出てはいけません。

そのため 6・5 (=30) 通りの場合があります。
(問題文の式で書くと例えば G ={1, 2}などの場合です。それに対して、例えば1が連続で出た場合の G={1}ではいけません。)

 

続く3回目と4回目の試行(「太郎さんが取り出す2枚のカード」)は、
例えば最初の1回目と2回目において G ={1, 2} であれば、

同じく 番号1と番号2が出なければいけません。(問題文の式で書くと H={1, 2}です。)
ただし、その組み合わせが起こる場合は 2通りあります。
ここでの例では番号1が3回目に出る場合と、4回目に出る場合の2通りです。

 

したがって、事象B2 が起こる場合の数は 6・5・2 通りです。

 

他方で全ての起こり得る場合の数は、

6つのカードを1枚取り出す試行が4回続けて行われているので 64通りあります。
 

よって、事象B2が起きる確率は
6・5・2/64= 5・2/63 = 5/(36・3) = 5/108

 

設問(チ)~(ト) (※設問(シ)から続いています。)

前設問(シ)~(タ)の結果の確率と、
排反であるもう1つの事象の確率を足し合わせる事で本設問の解答が得られます。

 

前設問(シ)~(タ)の事象:「花子さんが」「2回とも同じ自然数が書かれたカードを取り出す場合」
排反であるもう1つの事象:「そうでない場合」

 

1回目と2回目に同じ番号(問題文「自然数」)のカードが出ない場合の数は、
6・5 (= 30) 通りです。

 

続いて B0 が起きるためには3回目の試行で1,2回目と異なる 4 通りの番号が出る必要があり、
4回目の試行でも同じく4通りの番号の出方があります。 したがって3回目と4回目では42 (=16) 通りがあり得ます。
(3回目と4回目の試行では同じ番号が出てもよい事になります。排反な事象として考えているのは「花子さんが」「2回とも同じ自然数が書かれたカードを取り出す場合」と「そうでない場合」であるからです。)

 

以上から、前設問(シ)~(タ)の事象と排反である事象が起きる場合の数は
6・5・42 通りであり、確率は 6・5・42/64 通りです。

 

これに前設問(シ)~(タ)の結果の確率を加えると、
事象B0が起きる確率は、
(6・25 + 6・5・42)/64 = (25 + 80)/63
=105/216 = 35/72

 

設問(シ)~(タ)

起こり得る全ての場合の数は、前問(ク)~(サ)と同じく 64 通りです。

 

本設問では、まず最初の1回目と2回目で同じ番号(問題文の「自然数」)が出た場合を考えます。
その時に1回目と2回目で起こり得る場合の数は 6 通りしかありません。

 

続いて、同時に「事象B0」が起きるためには、
3回目と4回目の試行において、1回目と2回目に出た番号と異なるものが続けて出る必要があります。
この場合には3回目と4回目で同じ番号が出てもよく、 52 (=25)通りあり得ます。
(例えば1回目と2回目で1が出た時、3回目と4回目の組は例えば(2,3)でも(3,2)でも(2,2)でもよい事になります。)

 

したがって、

「花子さんが2回とも同じ自然数が書かれたカードを取り出し、かつ事象B0が起こる確率」は
6・25/64 = 25/63 =25/216 となります。

選択肢2. ナ:P(A1)  ニ:P(B0

P(A1) ,  P(B0) を直接計算する事も可能ですが、
起こり得る互いに排反である3つの事象のうち2つの確率が他の設問で求まっているため、
合計すると確率は 1 になるという性質から計算する事ができます。

まとめ

一見面倒そうな設問ですが、落ち着いて状況を整理しましょう。
事象A1 と事象B1 だけが場合の数も確率も未計算ですが、
既に求まっている事象A0,事象A2,事象B0,事象B2 の確率を利用できます。
P(A0) + P(A1) +P(A2) = 1
P(B0) + P(B1) +P(B2) = 1

からP(A1) とP(B1)を計算できます。
ここでの確率の性質は、

「事象A0が起きる場合の数」+「事象A1が起きる場合の数」+「事象A2が起きる場合の数」=「問題文(1)(ii)における起こり得る全ての場合の数」 と本質的には同じものになります。

 

上記の方法により、本設問では比較的簡単な計算で事象A1 と事象B1の確率を求め、

既に計算済みの確率と大小を比較できる事になります。

しかし、他の設問で計算を間違えてしまうとここでの計算も間違えてしまいます。

他の設問を慎重に計算しましょう。
 

参考になった数0

02

空欄(ア)、(イ)

試行Aは6枚のカードの中から2枚のカードを取り出す組み合わせとなります。
このときの組み合わせnCrは、n=6、r=2より
6C2=6!/(2!4!)=(6×5)/(2×1)=15

 

空欄(ウ)〜(オ)

起こりうるすべての事象Uは、花子さんと太郎さんがそれぞれ試行Aを行うので、このときの場合の数n(U)は、
n(U)=6C26C2

集合E∩Fの要素の個数が2個であるという事象A2は、花子さんが取り出した2枚のカードと全く同じ2枚のカードを太郎さんが引くことになるため、このときの場合の数n(A2)は、
n(A2)=6C22C2
以上より、事象A2が起こる確率P(A2)は
P(A2)=n(A2)/n(U)
=(6C22C2)/(6C26C2)
=2C2/6C2

=1/15

 

空欄(カ)、(キ)

集合E∩Fの要素がないという事象A0は、花子さんが取り出した2枚のカードと異なる4枚のカードの中から2枚のカードを太郎さんが引くことになるため、このときの場合の数n(A0)は、

n(A0)=6C24C2
以上より、事象A0が起こる確率P(A0)は
P(A0)=n(A0)/n(U)
=(6C24C2)/(6C26C2)
=4C2/6C2

=6/15
=2/5

 

P(A0)=2/5=6/15、P(A2)=1/15より、事象A1が起こる確率P(A1)は、

P(A1)=1-P(A0)-P(A2)

=1-6/15-1/15

=8/15

よって、P(A1)が一番大きいことがわかります。

 

空欄(ク)〜(サ)

花子さんと太郎さんが別々に試行Bを2回ずつ行うとき、起こりうるすべての事象UBの場合の数n(UB)は、
n(UB)=(6C16C1)・(6C16C1)

次に集合G∩Hの要素の個数が2個であるという事象B2を考えます。

花子さん1回目 ... 場合の数は6C1

花子さん2回目 ... G∩Hの要素数が2になるためには、花子さんの1回目の数以外のカードである必要があるので、場合の数は5C1

太郎くん1回目 ... 花子さんが取り出した2枚のカードと同じカードとなるので、場合の数は2C1

太郎くん2回目 ... 花子さんが取り出した2枚のカードのうち、太郎くんの1回目の数以外の残りのカードである必要があるので、場合の数は1C1
よって、事象B2の場合の数n(B2)は、

n(B2)=(6C15C1)・(2C11C1)
以上より、事象B2が起こる確率P(B2)は、
P(B2)=n(B2)/n(UB)
=((6C15C1)・(2C11C1))/((6C16C1)・(6C16C1))

=(5C12C1)/(6C1)3

=(5✕2)/(6)3
=5/108

 

空欄(シ)〜(タ)

花子さんが2回とも同じ自然数が書かれたカードを取り出し、かつ事象B0が起こる場合(事象B0')を考えます。
花子さん1回目 ... 場合の数は6C1

花子さん2回目 ... 花子さんが2回とも同じ自然数が書かれたカードを取り出すので、場合の数は1C1

太郎くん1回目 ... 花子さんが出した1つの自然数と異なるカードとなるので、場合の数は5C1

太郎くん2回目 ... 太郎くん1回目と同じく、花子さんが出した1つの自然数と異なるカードとなるので、場合の数は5C1
よって、事象B0'の場合の数n(B0')は、

n(B0')=(6C11C1)・(5C15C1)
以上より、事象B0'が起こる確率P(B0')は、
P(B0')=n(B0')/n(UB)
=((6C11C1)・(5C15C1))/((6C16C1)・(6C16C1))

=(5C1)2/(6C1)3

=(5)2/(6)3
=25/216

 

空欄(チ)〜(ト)

花子さんが2回とも異なる自然数が書かれたカードを取り出し、かつ事象B0が起こる場合(事象B0'')を考えます。
花子さん1回目 ... 場合の数は6C1

花子さん2回目 ... 花子さんが1回目と異なる自然数が書かれたカードを取り出すので、場合の数は5C1

太郎くん1回目 ... 花子さんが出した2つの自然数と異なるカードとなるので、場合の数は4C1

太郎くん2回目 ... 太郎くん1回目と同じく、花子さんが出した2つの自然数と異なるカードとなるので、場合の数は4C1
よって、事象B0''の場合の数n(B0'')は、

n(B0'')=(6C15C1)・(4C14C1)
以上より、事象B0''が起こる確率P(B0'')は、
P(B0'')=n(B0'')/n(UB)
=((6C15C1)・(4C14C1))/((6C16C1)・(6C16C1))

=((5C1)・(4C1)2)/(6C1)3

=(5✕(4)2)/(6)3
=80/216

以上から、確率P(B0)は

P(B0)=P(B0')+P(B0'')
=25/216+80/216
=105/216
=35/72

 

P(B0)=35/72=105/216P(B2)=5/108=10/216より、事象B1が起こる確率P(B1)は、

P(B1)=1-P(B0)-P(B2)

=1-105/216-10/216

=101/216

よって、P(B0)が一番大きいことがわかります。

 

 

 

まとめ

確率の合計が1であることから、残りの事象の確率を求めます。

参考になった数0

03

解答:P(A1)、P(B0

 

解説:

(2)までで以下の確率を求めました。

P(A0)=2/5、P(A2)=1/15、P(B0)=35/72、P(B2)=5/108

 

上記の結果を用いて、P(A1)とP(B1)を求めます。

P(A1)=1-(2/5)-(1/15)=8/15

P(B1)=1-(35/72)-(5/108)=101/216

 

したがって、解答は以下のようになります。

P(A0)、P(A1)、P(A2)のうち、最大のものはP(A1

P(B0)、P(B1)、P(B2)のうち、最大のものはP(B0

参考になった数0